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若井が泣いている。表彰式が終わるまでは堪えていたのだろうが、パレードが始まるともう涙を止められなかった。
「雨じゃなかったら」とのタラレバは必ず出る。くだらない。
若井のエンジンは完璧に仕上がっていた。準決のアシを見れば一目瞭然だ。
「強い選手が勝つ」のではない。「勝った選手が強い」のだ。
雨走路になったのも天の配剤であり、彼は勝つべくして勝ったのだ。
この勝利におごることなく(彼はそんなタイプではない)、「次」を目指して欲しい。
できれば良走路がいいな。早く2つ目を獲って、外野の声を叩きのめしてください。
スタンドからは、紙吹雪の舞いとともに若井コールが湧き起こった。
長い表彰式のあとでも客が帰らない。うす寒く、小糠雨の降るなか、ファンは待っていてくれた。
こんな幸せな選手、ちょっといないぞ。
おめでとう若井友和。君こそスターだ。
優勝 若井友和 準優勝 高橋貢 3着 岡部聡
⑤⑧⑦ 1940円 ⑤⑧ 870円